【後編】アフリカ旅行、ランキング上位の5か国は?

「アフリカに旅行するなら、どこがおススメ?」

巨大なアフリカ大陸、国も人も文化も多様な大陸で行き先を一つに絞るのは非常に難しい。が、この難問に答えるべく、2019年9月に世界経済フォーラムが発表した「旅行・観光競争力レポート 2019」からおススメのアフリカ旅行先をチェックしてみよう。

「旅ランキング」 トップ5!

「旅行・観光競争力レポート 2019」は‟旅行観光業の持続可能な開発”という視点で世界140か国を点数付けしてランキングにしている。

旅行先として魅力的かという視点だけでなく、安全性やビジネス環境、ICT、インフラといった項目もある広義の総合「旅行ランキング」だ。

そのためどうしても先進国が上位にランクしやすく、アフリカ諸国は下位に固まっているがその中からサブサハラ・アフリカのトップ5を。点数は7点満点。

  1. モーリシャス=4点(世界54位)
  2. 南アフリカ=4点(世界61位)
  3. セーシェル=3.9点(世界62位)
  4. ナミビア=3.7点(世界81位)
  5. ケニア=3.6点(世界82位)

1位 モーリシャス

モーリシャスは太平洋に浮かぶ東アフリカの島だ。

観光立国であり、安全性・衛生面も高得点、税金や法整備といったビジネス環境のスコアは世界でも17位と高い。

移動のインフラ、旅行関連のインフラの順位も高く、一般的な「アフリカ」のイメージとは異なりそうだが、余計な心配をせずに楽しめそうな美しいリゾート地だ。

モーリシャスはマダガスカルの東にある、小さな島だ。

Tourism Mauritius
https://www.tourism-mauritius.mu/

Tourism Mauritius
https://www.tourism-mauritius.mu/
Tourism Mauritius
https://www.tourism-mauritius.mu/

2位 南アフリカ

2位の南アフリカは、アフリカで1、2を争う経済大国であるが、天然資源の得点も高く、自然を楽しめる。また文化遺産やビジネス旅行の得点も高い。

Department of Tourism https://www.tourism.gov.za/Pages/home.aspx
南アフリカ観光局 http://south-africa.jp/meetsouthafrica_lists/2746/
ケープタウンの夜景 https://unsplash.com/photos/vi4DEQIpYAM

ペンギンもいる南アフリカはアフリカ大陸の南端。

南アフリカは、同レポートでは安全面は低スコア(安全性が低い)だが、外務省の海外安全情報では警告の少ないエリアだ(2019年10月現在)。

3位 セーシェル

3位のセーシェル(セイシェル)も、1位モーリシャスと同じようにインド洋に浮かぶ観光立国の島である。

気合をいれてアフリカへ!というよりも、インド洋リゾートでのんびり、という時に良さそうだ。

Seychelles Travel https://www.seychelles.travel/en/
Seychelles Travel https://www.seychelles.travel/en/

セーシェルは、モーリシャスの北にある。

4位 ナミビア

「ナミビアへ旅行」という話はあまり聞いたことがない。意外ではある。 ナミビアは自然資源の得点が高く、自然の宝庫のようだ。美しい砂漠もある。

ナミビアの位置は南アフリカの北。

Ministry of Environment & Tourism http://www.met.gov.na/visit-namibia/about-namibia/99/
Ministry of Environment & Tourism http://www.met.gov.na/visit-namibia/about-namibia/99/

5位 ケニア

ようやく「アフリカ旅行」でよく耳にする国が出てきた。ケニアも観光立国で自然が豊富だ。

Magical Kenya https://magicalkenya.com

イメージは固定せず

海岸リゾートでゆっくりするならモーリシャスかセーシェル、アフリカの自然を味わうなら南アフリカ、ナミビア、ケニアというとこだろう。

アフリカにも都会もあれば、大草原も田舎もある。

自然を強調しすぎると「野生のアフリカ」とイメージが偏るが、アフリカ諸国も多くの都市部は普通に都会だ。その一方で自然資源はアフリカでも保護の努力が課題になっている。

固定観念を強く持たずに旅行を楽しみたい。

サブサハラ・アフリカの全ランキング

「旅行・観光競争力レポート 2019」総評によると、サブサハラ全体では世界平均と比べてICT、健康・衛生といった評価項目の得点が低い。

一方で価格競争力は上がってきており、ICTの伸び率、ビザ緩和といった国際的オープンさは改善されつつある。

以下はサブサハラの全ランキング。

対象140ヶ国中、サブサハラ勢が110位~130位台の多くを占めているのが哀しいが、まだ成長余地があるのだと考えたい。ちなみに世界最下位の140位は内戦中のイエメン。

1位(世界54位) モーリシャス
2位(61位) 南アフリカ
3位(62位) セーシェル
4位(81位) ナミビア
5位(82位) ケニア
6位(88位) カーボベルデ
7位(92位) ボツワナ
8位(95位) タンザニア
9位(106位) セネガル
10位(107位) ルワンダ
11位(111位) ガンビア
12位(112位) ウガンダ
13位(113位) ザンビア
14位(114位) ジンバブエ
15位(115位) ガーナ
16位(118位) エスワティ二
17位(119位) コートジボワール
18位(122位) エチオピア
19位(123位) ベナン
20位(124位) レソト
21位(125位) マラウイ
22位(126位) ギニア
23位(127位) モザンビーク
24位(128位) カメルーン
25位(129位) ナイジェリア
26位(130位) マリ
27位(131位) シエラレオネ
28位(132位) ブルキナファソ
29位(134位) アンゴラ
30位(135位) モーリタニア
31位(136位) コンゴ民主
32位(137位) ブルンジ
33位(138位) リベリア
34位(139位) チャド

参考にした情報

“the Travel & Tourism Competitiveness Report”, World Economic Forum, Sep 4, 2019
http://www3.weforum.org/docs/WEF_TTCR_2019.pdf