ケニアでは、同性愛は犯罪とされていて、処罰の対象になる。
ケニアの高等裁判所が5月24日金曜、この法律を廃止するよう求めた訴えを棄却した。複数の報道機関が伝えた。
同国のLGBT団体が訴えを起こしたもので、イギリスの植民地だった時代から続くこの法律は平等権を定めた新憲法に違反していると主張していた。
ケニアの刑法は、「自然の摂理に反する交接」を犯罪としており、、最長14年の懲役刑が科せられる。この「自然の摂理に反する交接」は、男性間のセックスと解釈されている。
原告側はLGBTに対する差別を助長するとして、この条項を廃止するよう求めていた。
2017年の国連の報告書によれば、70カ国以上で同性愛を処罰する法律が存在し、最高刑が死刑とされている国も多い。こうした国の大半が、アフリカと中東に集中している。
判決はケニアの”民意”
裁判は2016年に始まり、2019年2月に予定されていた判決は5月24日まで延期された。
ケニアでは2010年に新憲法が制定され、すべての国民の平等権の保障などが規定されている。
広く注目を集めていたこの裁判。ニューヨークタイムズによれば、女性判事は満員の法廷で「憲法違反ではない」とする判決文を読み上げた。